2026年03月17日

公認会計士のキャリア一覧|監査法人以外の選択肢やキャリアプランの考え方を解説

公認会計士は、「監査法人で働き続けるもの」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、公認会計士のキャリアパスは、監査法人を起点としながらも、近年その活躍のフィールドは大きく拡大しています。

本記事では、公認会計士のキャリアを一覧で整理し、キャリアプランを考える際のポイントや実際の転職先の例を解説します。
今後のキャリアに悩んでいる方や、監査法人以外の選択肢を検討している方はぜひ参考にしてください。

公認会計士のキャリアは監査法人だけではない

公認会計士の多くは監査法人からキャリアをスタートしますが、その後の進路は非常に多様です。
監査経験を土台に、コンサルティングや事業会社、金融機関などへ活躍の場を広げるケースも多く見られます。

ここでは、公認会計士の代表的なキャリアと、選択肢が広い理由について解説します。

公認会計士の代表的なキャリア

公認会計士のキャリアにはさまざまな選択肢があります。
代表的な転職先は次の通りです。

キャリアパス 主な仕事内容
監査法人 会計監査やIPO支援など監査業務を中心にキャリアを積む
コンサル・FAS M&Aアドバイザリーや財務デューデリジェンスなど
税理士法人 税務顧問や税務コンサルティング
上場企業 企業の管理部門で会計・財務の専門性を活かす
ベンチャー・スタートアップ CFO候補やIPO準備など経営に近いポジション
外資系企業 グローバル企業での経理・財務・内部監査
金融機関 投資銀行やPEファンドなど金融領域
独立・フリーランス 監査・アドバイザリー業務などで独立

キャリアの選択肢が広い理由

公認会計士のキャリアの選択肢が広い理由の一つは、専門性幅広い分野で活かせることにあります。

公認会計士は、監査を通じて企業の財務状況や内部統制、会計処理などを深く理解する経験を積みます。
これらの知識は、経営判断や投資判断、企業価値評価など、さまざまな分野で活用できます。

また、会計・監査の知識は、事業会社の経理財務や内部監査、金融機関、コンサルティングファームなど、周辺領域でも高い需要があります。
そのため、監査経験をベースにキャリアの幅を広げることが可能です。

このように、公認会計士は監査法人に限らず、幅広い分野で専門性を活かせる資格といえるでしょう。

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公認会計士がキャリアに悩む主な理由

公認会計士は専門性が高く、比較的安定した職種といわれますが、キャリアについて悩む人も少なくありません。
特に監査法人で一定の経験を積んだタイミングで、「このまま監査を続けるべきか」「別の分野に挑戦すべきか」と考えるケースが多く見られます。

ここでは、公認会計士がキャリアに悩む主な理由について解説します。

監査法人にこのまま居続けるべきか迷う

多くの公認会計士は監査法人でキャリアをスタートし、シニア、マネージャー、パートナーといったステップでキャリアを積んでいきます。

一方で、監査法人のキャリアは比較的明確な反面、「このまま監査のキャリアを続けるべきか」という疑問を持つ会計士も少なくありません。
監査法人で経験を積んだ後には、事業会社やコンサルティングファーム、金融機関などさまざまな選択肢があるため、自分にとって最適なキャリアがどこにあるのか迷うケースも多く見られます。

監査以外の業務に挑戦したい

監査業務を数年経験すると、「企業の内部で経営に関わる仕事をしたい」「M&Aやコンサルティングなど別の分野にも挑戦したい」と考える会計士も増えてきます。

監査は企業の財務情報の信頼性を担保する重要な仕事ですが、基本的には企業の外部から関与する立場です。
そのため、より事業に近い立場で企業の成長に関わりたいと考え、FASやコンサルティングファーム、事業会社などへのキャリアチェンジを検討する会計士も少なくありません。

年収・働き方・やりがいの優先順位が整理できない

キャリアを考える際には、年収働き方やりがいなどさまざまな要素を考慮する必要があります。

例えば、年収アップを重視するのか、ワークライフバランスを重視するのか、あるいは経営に近い仕事を経験したいのかによって、選ぶべきキャリアは変わります。
監査法人、コンサルティングファーム、事業会社など、それぞれのキャリアには異なる特徴があるため、自分の価値観を整理できていないと進むべき方向が見えにくくなります。

将来のキャリアゴールが見えない

公認会計士は監査法人に限らず、事業会社、コンサルティングファーム、金融機関など幅広い分野で活躍できる資格です。

しかし選択肢が多い分、「将来どのようなキャリアを目指すのか」が明確でないと、どの経験を積むべきか判断しにくくなることがあります。
例えば、パートナーを目指すのか、CFOなど経営ポジションを目指すのか、専門分野を極めるのかによって必要な経験は大きく変わります。

そのため、キャリアゴールが曖昧なままでは進む方向を決めにくく、結果としてキャリアに悩む要因になることもあるでしょう。

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公認会計士のキャリアプランを考える際の3つの軸

公認会計士はキャリアの選択肢が非常に多い資格です。
監査法人に残る道もあれば、事業会社やコンサルティングファーム、金融機関などへ進む道もあります。

そのため、「どのキャリアが正解なのか」を考えるよりも、自分がどのような働き方やキャリアを望んでいるのかを整理することが重要です。
ここでは、公認会計士がキャリアプランを考える際に整理しておきたい3つの軸をご紹介します。

専門性を深めたいか、領域を広げたいか

まず考えたいのが、「専門性を深めるキャリア」「領域を広げるキャリア」のどちらを志向するかです。

例えば、監査税務M&Aアドバイザリーなどの分野で専門性を高めていく場合は、特定の領域で高度な知識や経験を積み、専門家としてキャリアを築いていくことになります。
監査法人FAS税理士法人などは、こうした専門特化型のキャリアを志向する人に適した環境といえるでしょう。

一方で、事業会社の経理財務経営企画CFO候補などのポジションでは、会計の専門知識をベースにしながら、経営や事業に関わる幅広い領域に携わることになります。
専門分野を極めるというよりも、ビジネス全体を見ながら経験の幅を広げていくキャリアです。

このように、「特定分野の専門家を目指すのか」「ビジネス領域を広げていくのか」によって、選ぶべきキャリアの方向性は大きく変わります。

年収を重視するか、働き方を重視するか

キャリアを考える際には、年収と働き方のバランスも重要なポイントになります。

例えば、FASコンサルティングファーム金融機関などの分野では、高い専門性が求められる一方で、比較的高年収を狙いやすい傾向があります。
ただし、プロジェクト型の仕事が多く、繁忙期には業務量が増えるケースもあります。

一方、事業会社の経理財務や内部監査などのポジションでは、監査法人やコンサルティングファームと比べると年収の伸びは緩やかな場合もありますが、働き方が比較的安定しやすく、ワークライフバランスを整えやすいケースも多く見られます。

もちろん企業やポジションによって状況は異なりますが、「年収の高さ」と「働き方の安定」のどちらを優先するかによって、選ぶキャリアは変わってくるでしょう。

外部支援の立場でいたいか、事業会社の当事者になりたいか

もう一つの大きな軸が、「外部専門家として企業を支援する立場」で働きたいのか、「事業会社の内部で経営に関わる当事者」として働きたいのかという点です。

監査法人FAS税理士法人などでは、企業の外部専門家としてクライアントを支援する立場になります。
さまざまな企業や案件に関わることができるため、幅広い経験を積みやすい点が特徴です。

一方、事業会社に転職すると、企業の内部で経営や事業に関わる立場になります。
自社の成長や意思決定に深く関わることができる点が魅力ですが、関わる企業は基本的に一社に限定されます。

どちらの働き方にもメリットがあるため、「専門家として多くの企業を支援したいのか」「企業の内部で経営に関わりたいのか」という視点も、キャリアを考えるうえで重要なポイントになります。

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公認会計士のキャリア一覧【転職先別】

公認会計士は監査法人でキャリアをスタートするケースが多いものの、その後の進路は非常に多様です。

ここでは、公認会計士の代表的なキャリアパスを転職先別に整理してご紹介します。
それぞれの特徴や仕事内容を理解することで、自分に合ったキャリアの方向性をイメージしやすくなるでしょう。

監査法人

公認会計士としてのキャリアは、多くの場合、監査法人からスタートします。
これは、修了考査の受験に原則3年間の実務経験が必要とされており、その経験を積める環境が監査法人であるためです。

また、監査法人では、監査業務に加えてIPO支援アドバイザリー業務に携わるケースもあります。
大手ともなれば求められるスキルも高くなりますが、1,000万円以上の高年収を狙うのであれば、Big4への就職や転職を検討してみましょう。

監査法人のキャリアを詳しく見る

コンサルティングファーム・FAS

公認会計士におすすめのキャリアとして、財務関連のサポートやアドバイスを行う財務系コンサルティングファームやFASがあります。
財務系コンサルティングファーム(FAS)の代表的な業務のひとつが、M&Aの支援です。
ほかにも、企業再生支援企業価値評価フォレンジックといった業務も請け負います。

さまざまな人と交流でき、人脈も広がるため、公認会計士やコンサルタントとして独立したい方にも適しています。

コンサルティングファームのキャリアを詳しく見る

税理士法人

税理士法人では、税務のスペシャリストとして税務代理税務書類の作成税務相談への対応などを行います。
ほかにも、ビジネスに関する各種文書をクライアントから預かって帳簿作成業務を代行したり、個人の確定申告を代行したりもします。

さらに、経営コンサルティング組織再編M&A関連の高度税務への対応などを担う事務所もあります。

税理士法人のキャリアを詳しく見る

上場企業

上場企業の経理は、組織が扱うお金の流れや出入りを管理するだけでなく、経費精算や決算など、組織のお金にまつわるさまざまな業務を担うため、財務や税務などの高度な知識が求められます。
公認会計士として上場企業へ転職する場合、高収入が期待できます。

ただし、企業によって公認会計士に求める経験やスキル、担当してほしい業務などは異なります。

一般企業のキャリアを詳しく見る

ベンチャー企業

ベンチャー企業の多くは変化に柔軟です。意思決定のスピードが速く、さまざまな業務を任される可能性もあるため、やりがいを感じられます。

ベンチャー企業は、これまでにはなかった革新的なサービス商品開発などに関われるのも魅力です。
独自の技術やビジネスモデルを確立している企業もあります。新しい企業と一緒に社会へ旋風を巻き起こすのが楽しい、と感じる公認会計士も少なくありません。

一方、ベンチャー企業への転職には、一定のリスクがつきまといます。
たとえば、資金調達が十分にできていない企業の場合、転職前よりも年収が下がってしまうかもしれません。

さらに、組織体制が整っておらず労働環境が著しく悪かったり、1人あたりにかかる負担が増大したりといった状況に陥るおそれもあります。
ベンチャー企業には未来への夢がある反面、こうしたリスクがあることも覚えておきましょう。

ベンチャー企業のキャリアを詳しく見る

外資系企業

語学力を活かしてグローバルな活躍をしたい方に、外資系企業は適しています。
外資系企業で担う業務の多くは財務経理ですが、本国へのレポーティング業務海外拠点とのテレカンなど、外資系企業ならではの業務もあります。

財務や経理に関する組織のブレーンであるFP&Aを経験しておくと有利です。

外資系企業のキャリアを詳しく見る

金融機関

銀行や信託銀行、投資会社、証券会社、ファンドなどの金融機関でも、公認会計士は活躍できます。
たとえば、大手の金融機関では、経理や財務のスペシャリストとして公認会計士を採用することもあります。ほかにも、経営企画内部監査などでも活躍のチャンスがあります。

証券会社はM&AIPO関連の業務に携わるポジションを用意しているケースが多く、幅広い活躍が可能です。
その後のキャリア形成にも活かせます。

金融機関のキャリアを詳しく見る

その他

その他の道としては、独立開業フリーランスとしての活動が挙げられます。独立開業やフリーランスは、自由な働き方が可能である点が魅力です。

講師を目指すのもひとつの道です。公認会計士の資格取得が可能なスクールの講師として、教鞭を振るえます。
人に教えるのが好き、人が成長していく様を見るのが好き、といった方に適しています。

その他、ベンチャーキャピタルで働く公認会計士も一定数います。投資に関する高度な知識も求められるため、この世界で活躍できる公認会計士はそれほど多くありません。

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公認会計士は何年目でキャリアを見直す人が多い?

公認会計士のキャリアを考えるうえで、「監査法人にどのくらい在籍した後にキャリアを見直す人が多いのか」は気になるポイントの一つです。
実際には人によってタイミングは異なりますが、一定の経験を積んだ段階で転職やキャリアチェンジを検討するケースが多く見られます。

ここでは、監査法人での勤続年数の傾向と、キャリアを見直しやすいタイミングについて解説します。

1社目の監査法人での勤続年数の傾向

MS-Japanの転職エージェントサービスに登録したことがある公認会計士のデータは以下の通りです。

監査法人(1社目)の勤続年数特に割合が高いのは「3年~5年」です。合計すると約40%となり、多くの会計士がこのタイミングでキャリアを検討していることが分かります。
この時期は、主査(インチャージ)を担当するなど監査業務の全体像を把握し始めるタイミングでもあり、キャリアを見直すきっかけになりやすいといえます。

キャリアを見直す主なタイミング

上記を踏まえ、公認会計士がキャリアを見直す主なタイミングを整理しました。

監査以外の分野への関心が強くなったとき

監査業務を経験する中で、M&Aやコンサルティング、経営企画などの分野に興味を持つ会計士も少なくありません。
こうした関心が高まったタイミングで、キャリアの方向性を見直すこともあります。

主査・インチャージ経験後

監査の主査(インチャージ)を経験すると、監査業務の全体像を把握できるようになります。
この段階で「監査を続けるか」「別の分野に挑戦するか」を検討する人が多く見られます。

マネージャー昇格前後

監査法人でマネージャーになると、責任範囲働き方が大きく変わります。
そのため、昇格前後のタイミングでキャリアの方向性を改めて考えるケースも少なくありません。

ライフイベントが発生したとき

結婚出産育児などのライフイベントをきっかけに、働き方を見直す会計士も多くいます。
特にワークライフバランスを重視して、事業会社への転職を検討するケースが見られます。

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公認会計士の2社目の転職先で多いキャリアパターン

公認会計士が監査法人で一定の経験を積んだ後、どのような転職先を選ぶのかはキャリアを考えるうえで参考になるポイントです。
実際には個人の志向や経験によってさまざまな選択肢がありますが、転職市場の傾向を見ると、いくつかの代表的なパターンが見られます。

ここでは、2社目の転職先として多い領域と、実際によく見られるキャリアチェンジの例をご紹介します。

公認会計士の2社目の転職先比率

「MS-Japan」の転職エージェントサービスを利用した公認会計士が、1社目の監査法人から2社目に選んだ転職先は次の通りです。

1社目の監査法人から転職した先の属性この結果から、公認会計士の2社目のキャリアは、「専門家としてキャリアを深める道」と「事業会社で経営に近い立場を目指す道」の大きく2つに分かれることが分かります。

プロフェッショナルファームを選ぶ場合は、監査法人からFASコンサルティングファームへ転職し、M&Aアドバイザリーや財務コンサルティングなど専門性をさらに高めていくケースが多く見られます。
また、税務領域に関心がある場合には税理士法人へ転職するケースもあります。

一方、事業会社を選ぶ場合は、経理・財務経営企画内部監査などのポジションで会計知識を活かしながら、企業の内部で事業や経営に関わるキャリアを築いていくことになります。

公認会計士のキャリアチェンジの例

「MS-Japan」の転職エージェントサービス経由で転職した公認会計士の事例をご紹介します。

Big4監査法人から中堅監査法人へ

金融部門で経験を積んでいたHさんは、業務量の増加によるオーバーワークを背景に転職を検討。会計監査のやりがいは維持しつつ、ワークライフバランスを重視できる独立系監査法人へ転職しました。
上場企業案件が多く監査品質にも定評がある点や女性比率が高く復職実績も豊富な点も決め手となりました。

Big4監査法人からコンサルティングファームへ

Aさんは監査経験を積む中で、「監査以外でもクライアントに貢献したい」という志向が強まり転職を決意。
自身の志向を再整理した結果、より直接的な価値提供ができる環境で働けるFAS系コンサルティングファームへの転職を選択しました。

Big4監査法人から独立系税理士法人へ

税務への関心から転職を検討したHさんは、「実務を積めること」「顧客から感謝される仕事」であることを重視。
監査経験を評価され、独立系税理士法人へスムーズに転職することができました。

監査法人から上場企業へ

Dさんは出産を機に働き方を見直し、ワークライフバランスを重視して転職。
残業が少なく安定した環境の大手メーカーへ転職し、仕事と家庭の両立を実現しました。

Big4監査法人からベンチャー企業へ

KさんはIPOに当事者として関わりたいという志向から転職を決意。
アーリーステージかつ事業に共感できる企業に絞って応募し、最終的には経営陣との相性を決め手にIPOを目指すベンチャー企業へ転職しました。

監査法人から外資系企業へ

Aさんは「英語力の活用」「キャリアの幅の拡大」「ワークライフバランス」を重視し転職活動を実施。
グローバルメーカーへ転職し、希望条件を満たす環境を実現しました。

監査法人から大手証券会社へ

Kさんは企業出向をきっかけに事業会社側でのキャリアを志向し、高年収も見据えて証券会社へ転職。
IFRSの知見を強みに、ニーズの高い企業へ的確にアピールできたことが成功要因となりました。

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公認会計士のキャリア形成で評価されやすい経験・スキル

公認会計士の資格そのものが、転職市場で高く評価されることは間違いありません。
加えて転職においては、以下のような資格や経験がアドバンテージとなり得ます。

TOEICスコア

TOEICスコアは、外資系企業に限らず、海外展開が盛んなグローバルメーカーへの転職においても重視されます。

また、国際業務に関わる会計ファームでも同様に評価されます。
求人では600~700点以上が歓迎条件となるケースが多いものの、800点以上を取得していれば選択肢が広がり、年収アップも期待しやすくなります。

IFRSの知識

国際財務報告基準(IFRS)に精通していることも、公認会計士としてのキャリアを助けてくれます。

EU域内の上場企業には適用が義務付けられている会計基準のため、グローバル企業をクライアントに持つ場合を想定して、実務経験があれば積極的にアピールしたいところです。

主査・インチャージ経験

シニア昇格前後のタイミングで、主査・インチャージ経験をする方が多いと思いますが、この経験は企業・士業どちらにおいても評価の対象となります。
監査の業務レベル的な観点に加えて、チームのマネジメント経験にも通じる職務とみなされるからです。

ただし、年齢相応という観点も含まれるため、例えば20代前半から監査法人で勤務されている方の場合は、必ずしも必要ではありません。

ITスキル

会計とITは密接に関わる分野であるため、基本的なITスキルは必須といえます。
さらに、IT監査の経験など高度なITリテラシーを有する人材は、転職市場でも優位に評価されやすいでしょう。

特殊分野の会計知識(公会計など)

クライアントの種類や希望するキャリアによっては、学校法人・社会福祉法人といった特殊分野に関する会計知識が強みとなります。
応募先で前例がない・経験者がいない知識であれば、新規開拓の観点から評価される可能性があります。

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目指すキャリア別に見るおすすめの選択肢

公認会計士のキャリアは選択肢が多いため、「どの分野に進めばよいのか分からない」と悩む方も少なくありません。
その際は、年収・働き方・キャリアゴールなど、自分が重視するポイントから選択肢を整理することが有効です。

ここでは、目指すキャリアの方向性ごとにおすすめされることが多い選択肢を紹介します。

年収を上げたい人

年収アップを重視する場合は、コンサルティング領域や金融領域など、高付加価値の専門サービスを提供する分野が選ばれることが多い傾向です。

代表的な転職先としては、以下が挙げられます。

・FAS(財務アドバイザリー)
・戦略/財務系コンサルティングファーム
・投資ファンドやPEファンド
・外資系企業の財務ポジション

特にFASやコンサルティングファームは、監査経験を活かしながらM&Aや企業再生、財務戦略など高度な業務に携われるため、年収水準が高い傾向があります。

ワークライフバランスを整えたい人

働き方を重視する場合は、事業会社の経理・財務ポジションを選ぶケースが多く見られます。

監査法人では繁忙期の業務負荷が大きくなりやすい一方、事業会社では年間スケジュールが比較的安定している企業も多いためです。

具体的な転職先としては次のような例があります。

・上場企業の経理・財務
・メーカーやIT企業の管理部門
・内部監査部門

企業によってはリモートワークやフレックスタイム制度を導入しているケースもあり、家庭やプライベートとの両立を重視する会計士に選ばれやすいキャリアといえます。

事業会社で経営に近い仕事がしたい人

「監査する側」ではなく、企業経営の当事者として意思決定に関わりたい場合は、事業会社でのキャリアが選ばれます。

特に次のような職種は、公認会計士の知識や経験が活かされやすい領域です。

・経営企画
・FP&A(経営管理・管理会計)
・CFO候補ポジション
・内部監査

これらのポジションでは、財務データの分析だけでなく、事業戦略や投資判断など経営に近い意思決定に関わる機会が増える点が特徴です。

専門性を深めたい人

会計・財務の専門家としてキャリアを築きたい場合は、プロフェッショナルファームで専門領域を深める選択が一般的です。

代表的なキャリアとしては次のようなものがあります。

・監査法人でパートナーを目指す
・FASでM&Aアドバイザリーを専門にする
・税理士法人で税務専門家としてキャリアを築く

これらの分野では、特定領域の知識や経験を積み重ねることで、市場価値の高い専門家としてキャリアを形成しやすい点が特徴です。

将来独立したい人

将来的に独立を目指す場合は、監査・税務・コンサルティングなどの実務経験を幅広く積むことが重要になります。

独立を見据えたキャリアとしては次のような例があります。

・監査法人で監査経験を積む
・税理士法人で税務実務を習得する
・FASやコンサルでアドバイザリー経験を積む

特に独立後は、クライアントの経営課題に対して総合的な支援が求められるケースも多いため、会計・税務・財務など複数領域の経験を積んでおくと強みになりやすいでしょう。

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公認会計士の求人・転職情報

優良コンサルファームのコーポレートアドバイザリー

仕事内容
・事業承継コンサルティング
・企業組織再編コンサルティング
・税務上の自社株評価業務
・法人税務顧問業務全般
必要な経験・能力
・公認会計士
・税理士、科目合格者
想定年収
457万円~879万円

経理課長/ワークライフバランス良好

仕事内容
・日常経理業務のチェック
・月次・四半期・年次決算とりまとめ
・連結決算(子会社2社)
・開示資料作成
必要な経験・能力
・公認会計士資格(論文式試験合格者含む)
想定年収
700万円~1,200万円

CFO候補/環境系スタートアップ企業

仕事内容
・部門統括
・内部統制
・資金調達
・財務戦略の立案~実行
必要な経験・能力
下記いずれかのご経験がある方
・経理財務業務のご経験3年以上
・会計士資格をお持ちの方
・金融機関ご出身者
想定年収
1,000万円~1,500万円

公認会計士のキャリアに関するよくある質問

ここでは、公認会計士のキャリアに関してよくある質問を紹介します。

Q. 公認会計士はキャリアの途中で専門分野を変えることは可能ですか?

A. 可能です。実際に、監査法人から事業会社やコンサルティングファームへ転職するなど、専門分野を変えるケースは多く見られます。

監査経験は会計や財務の基礎となるため、その経験を土台に別の領域へキャリアを広げることも可能です。

Q. キャリアの方向性が固まっていなくても転職エージェントへの相談は可能ですか?

A. MS-Japanでは、キャリアの方向性が明確に決まっていない段階でのご相談も歓迎しています。

公認会計士のキャリアは選択肢が多く、「監査法人に残るべきか」「事業会社に転職するべきか」「コンサルに挑戦したいのか」など、方向性に迷う方も少なくありません。

実際に、MS-Japanの転職エージェントサービスを利用した公認会計士のうち、57.2%が転職時期やキャリアの展望を具体的に決めていない状態で登録・転職相談をしています。

MS-Japanでは、公認会計士の転職市場に詳しいキャリアアドバイザーが、これまでの経験や希望を整理しながら、考えられるキャリアパスや現在の市場価値についてアドバイスしています。
「すぐに転職するかは決めていない」「まずはキャリアの選択肢を知りたい」という段階でも相談可能です。

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まとめ

公認会計士のキャリアは、監査法人だけに限られるものではありません。
FASやコンサルティングファーム、事業会社の経理・財務、経営企画、金融機関など、専門性を活かせる分野は幅広く存在します。

キャリアを考える際は、「専門性を深めるか領域を広げるか」「年収と働き方のどちらを重視するか」「外部支援か事業会社か」といった軸で整理すると、自分に合った方向性が見えやすくなるでしょう。
また、監査法人での経験年数によってキャリアを見直すタイミングも変わるため、自身のキャリアステージに合わせて選択肢を検討することも重要です。

一方で、公認会計士はキャリアの選択肢が多いからこそ、「どの方向に進めばよいのか分からない」と悩む方も少なくありません。

キャリアに迷ったときは、一人で結論を出そうとするのではなく、転職市場の動向を踏まえて客観的に整理することも有効です。
MS-Japanでは、公認会計士の転職市場に詳しいキャリアアドバイザーがキャリア相談を受け付けています。
今すぐの転職を考えていない場合でも、将来のキャリアの選択肢を知る機会として活用してみてください。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

河本 俊範

大学卒業後、食品メーカー営業を経て2005年MS-Japan入社。企業側営業担当を1年半経験し、以降はカウンセラー業務を担当。若手中堅スタッフの方から、40~50代のマネージャー・シニア層の方まで、年齢層問わず年間500名以上をカウンセリングさせていただいています。
企業管理部門全般~会計事務所など士業界、会計士・税理士・弁護士資格者まで弊社の特化領域全般を担当しています。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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会計士の転職・キャリアに関するFAQ

監査法人から事業会社への転職を考えています。MS-Japanには、自分のような転職者はどのくらい登録されていますか。

具体的な人数をお知らせする事は出来ませんが、より直接的に企業に関わりたい、会計の実務経験を積みたいと考えて転職を考える公認会計士の方が大多数です。 その過程で、より多くの企業に関わりたいという方は、アドバイザリーや会計事務所への転職を希望されます。当事者として企業に関わりたい方は事業会社を選択されます。 その意味では、転職を希望する公認会計士の方にとって、監査法人から事業会社への転職というのは、一度は検討する選択肢になるのではないでしょうか。

転職活動の軸が定まらない上、求人数が多く、幅が広いため、絞りきれません。どのような考えを持って転職活動をするべきでしょうか。

キャリアを考えるときには、経験だけではなく、中長期的にどのような人生を歩みたいかを想定する必要があります。 仕事で自己実現を図る方もいれば、仕事以外にも家族やコミュニティへの貢献、パラレルキャリアで自己実現を図る方もいます。ですので、ご自身にとって、何のために仕事をするのかを一度考えてみることをお勧めします。 もし、それが分からないようであれば、転職エージェントのキャリアアドバイザーに貴方の過去・現在・未来の話をじっくり聞いてもらい、頭の中を整理されることをお勧めします。くれぐれも、転職する事だけが目的にならないように気を付けてください。 今後の方針に悩まれた際は、転職エージェントに相談してみることも一つの手かと思います。

ワークライフバランスが取れる転職先は、どのようなものがありますか?

一般事業会社の経理職は、比較的ワークライフバランスを取りやすい為、転職する方が多いです。ただ、昨今では会計事務所、税理士法人、中小監査法人なども働きやすい環境を整備している法人が出てきていますので、選択肢は多様化しています。 また、一般事業会社の経理でも、経理部の人員が足りていなければ恒常的に残業が発生する可能性もございます。一方で、会計事務所、税理士法人、中小監査法人の中には、時短勤務など柔軟に対応している法人も出てきています。ご自身が目指したいキャリアプランに合わせて選択が可能かと思います。

監査法人に勤務している公認会計士です。これまで事業会社の経験は無いのですが、事業会社のCFOや管理部長といった経営管理の責任者にキャリアチェンジして、早く市場価値を高めたいと考えています。 具体的なキャリアパスと、転職した場合の年収水準を教えてください。

事業会社未経験の公認会計士の方が、CFOや管理部長のポジションに早く着くキャリアパスの王道は主に2つです。 一つは、IPO準備のプロジェクトリーダーとして入社し、IPO準備を通じて経営層の信頼を勝ち取り、経理部長、管理部長、CFOと短期間でステップアップする。 もう一つは、投資銀行などでファイナンスのスキルを身に着けて、その後、スタートアップ、IPO準備企業、上場後数年程度のベンチャーにファイナンススキルを活かしてキャリアチェンジすることをお勧めします。近年はCFOに対する期待が、IPO達成ではなく、上場後を見据えた財務戦略・事業戦略となってきているため、後者のパターンでCFOになっていく方が増えています。 年収レンジとしてはざっくりですが800~1500万円くらいでオファーが出るケースが一般的で、フェーズに応じてストックオプション付与もあります。

40歳の会計士です。監査法人以外のキャリアを積みたいのですが、企業や会計事務所でどれくらいのニーズがあるでしょうか。

企業であれば、会計監査のご経験をダイレクトに活かしやすい内部監査の求人でニーズが高いです。経理の募集もございますが、経理実務の経験が無いことがネックになるケースがあります。 会計事務所ですと、アドバイザリー経験の有無によって、ニーズが大きく異なります。また、現職で何らかの責任ある立場についており、転職後の顧客開拓に具体的に活かせるネットワークがある場合は、ニーズがあります。

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